“利”婚のススメとは、決して「離」婚を促すものではなく、かといってまさに今不満を感じている結婚生活をただひたすら耐え忍ぶことを諭すものでもありません。
まさに離婚を検討している、逆に、離婚はしたけど親権変更や面接交渉、養育費未払問題等で困っている等、結婚生活に関するご相談を承ってきました(平成22年度お問い合わせ件数300超)。
もちろん、それらのご相談のほとんどは配偶者の不倫やDV等、今後、夫婦関係を継続していくには困難な状況にあるものばかりですが、中には些細なことでの夫婦喧嘩や価値観(?)の違いを理由とするものもあります。実際に当事務所でご相談を受けている離婚原因をグラフに表すと次のとおりになります(表1)。

当事務所での離婚のご相談の中で圧倒的な割合を占めるのは配偶者の浮気を原因とするものです。これは離婚の際の財産分与や不倫の慰謝料請求等において、当事務所が高額の請求を勝ち取り、あるいは相手方の要求を大幅に減額させるということを多く達成した要因となっております(「お客様の声」参照)。
他方、離婚後の生活への不安となれば、経済面を筆頭に、実に7割以上の相談者が何らかの不安を感じておられます(表2)。経済的不安定は、当然、財産分与や養育費の金額に関して離婚紛争を長引かせる最も大きな要因となることは想像に難くありません。
同時に離婚を思い留まらせる要因ともなっていると考えられます。
現代社会における多様な価値観の存在は、程度の差はあれ夫婦間にも当然に歪みを生じさせ、故に争いを生じさせることはやむを得ないことです。昭和の「おまえ百まで、わしゃ九十九まで」とは時代背景も異なり夫婦関係を同じように築くことは難しいのかも
しれません。
ただ、実際にはこれといった理由もなかったり、修復が十分可能であるにもかかわらず、安易に離婚を検討しているご相談者も多く、離婚後の生活についてまで十分なプランをもっておられないのではないかと現場で弁護士が悩むことも多いのが現実です。
長引く不況の最中、雇用や将来の年金も満足に拝むことができるかどうか不安を抱えたまま離婚を決断することでかえって自分自身のやりたかったことを制約するかもしれません。
逆にもう離婚しか考えられないといったケースでは、離婚後の生活設計をしっかりシミュレーションできていなくてはいけません。年金分割にしてもただでさえ満足な年金がもらえるかわからない現時点では絵に描いた餅であり、その前に仕事も探さなくては…。
当事務所においては、女性からの相談と男性からの相談はほぼ同じ件数であり、相手方の立場も十分に考慮した上での法的助言を行なうよう心掛けております。結果として離婚そのものを考え直したり、逆に相手方からの離婚要求を拒んでいたご相談者が積極的に離婚を考え始めたというケースも数多く存在します。
当事務所の弁護士が、安易に離婚の手続に関するご依頼を受けることは一切ありません。必ず持ち帰って再検討していただき、それでも意思は変わらないという場合のみ受任しております。
夫婦関係を続けるにせよ、離婚に踏み切るにせよ、それが、"利"にかなった決断であるかを一緒になって考える、それが当事務所のモットーとしているところです。
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